とある歴クラ見習い審神者の備忘録

調べたこと・面白かったものと、自分が調べるときにあったら便利だったなと思うまとめを置いておく場所

図書館活用のススメ

このブログを書くにあたっては、図書館をフル活用しています。
図書館は、世間一般にただの無料貸本屋との誤解をされている、という嘆かわしい状況があるわけですが、じゃあ実際、それ以外の役割を知ってる人ってどれだけいるの?となるのですよね。
私もこのジャンルに来るまで意識していなかった使い方とかありますし。

ということで、今回のテーマは「図書館を全力で活用しよう」です。
好きな小説や漫画は自分で買いますが、専門書を全部買ってたら破産するし、置き場所にも困るし、そもそも中古でも流通してないようなものも少なくないので、図書館はとても重要なのですよ。
なお私、一応大学で図書館情報系の教養科目も受けたんですが、ほとんど忘れてるので専門的な話は他で聞いてください。

図書館ごとの特性を理解する

そんな大した話ではないんですが一応。
図書館ごとに、どんな資料を持っているかというのは違います。
基本的には郷土の歴史については、その地域の図書館が一番資料を持っています。
地場の産業にかかわるもの、その地域でおきた社会問題にかかわるものなどは、一般書も含めて豊富であることが多いでしょう。
郷土出身ないし郷土で活躍した偉人についても、他より詳細な資料があると思います。
ちなみに、名古屋の場合には愛知県図書館、鶴舞図書館(と蓬左文庫(開架))に行くとそのあたりがそろっています。

十進分類

図書館の資料は大抵の場合、日本十進分類法という分類方法で並べられています。
日本十進分類法 - Wikipedia
棚もこの順番に沿っていることが多いので、大分類だけでも覚えておくと、目的ジャンルがどのあたりにあるか簡単にわかります。
刀の場合は芸術-工芸-金工芸 となります。

レファレンスサービス

調べもののプロである司書さんが資料探しをしてくれるサービスです。
調べものをしたいけれど、どこから手を付けてよいかわからない、どんな資料があるのかもわからない、というようなときに重宝します。
もっと身近な使い方だと、「昔読んだこういうあらすじの本を探してほしい」なんていうのもありです。

利用する場合、図書館に「相談はこちら」というような案内がされていることもありますし、図書館のホームページから問い合わせできる場合もあります。
基本的に、住んでいる地域の図書館にお願いすることになります。
郷土資料(プラス場合によってはその館が保持している希少文献)に関する調査は他県からも受け付けてくれるかと思います。

特にインターネットからの問い合わせの場合気を付けなければいけないのですが、質問をする場合には「どういう系統の資料がほしいのか」を明確にしましょう。
なぜその情報を知りたいのか、すでにどんなものを調べたのかという情報も書いておくと、それを踏まえた資料を提示してくれます。
(たぶんレファレンスカウンターで聞く場合は、司書さんが聞きだしてくれるかと思います)
そういう詳細を書かずに「〇〇〇〇(歴史人物名)について知りたい」とだけ質問したりすると、こちらが求めているラインがわからないので、歴史図鑑の記述、小説、古文書類読解する本の記述、伝記という具合に、内容の深さと難易度がばらけたものを一冊ずつピックアップして紹介してくださるようなことになってしまったりします。(やりました)

様々なところから集まったレファレンス記録はデータベース化されているので、ひょっとしたらここで検索しても、目的の本にたどり着けるかもしれません。
レファレンス協同データベース

他館資料取り寄せ

読みたい本があるけれど近くの図書館にはないという場合、近くの図書館で申込することで他館の資料を借りることができます。
郷土資料のレファレンスと合わせることで、遠方の図書館に問い合わせ→近くの図書館で取り寄せ というのが行えるわけです。
ただし、遠方の館に対して取り寄せを行った場合、だいぶ待つこともありますので、期限のある調べものの場合は気を付けましょう。
(名古屋から宮崎県図書館の資料をお借りしましたが、申込してからちょうどひと月くらいで到着の連絡が来ました)

データベースの利用

図書館によって何が使えるかは違いますが、データベースの利用ができます。
私は国会図書館デジタルコレクションをよく利用しています。各県に利用可能な館があります。
自宅からだと著作権が切れたものしか閲覧できませんが、対象の図書館からだと著作権保護期間内ではあるものの入手困難な資料類が閲覧できるので便利です。
国立国会図書館デジタルコレクション - 図書館向けデジタル化資料送信サービス参加館一覧
調べものの内容によっては新聞記事や官報のデータベースも有効かと思います。


ということで、ぜひとも皆さま、各地の施設を有効活用してください。
地域によっては無料施設であっても利用者数を実績カウントされたりすることがあるらしいですし。

以上ー。

記事一覧(分類別) - とある歴クラ見習い審神者の備忘録