とある歴クラ見習い審神者の備忘録

調べたこと・面白かったものと、自分が調べるときにあったら便利だったなと思うまとめを置いておく場所

名古屋市博物館のミニ屏風ワークショップ

名古屋市博物館で行われた、ミニ屏風作成のワークショップ行ってきました。
ものを作る系のワークショップって、子どもターゲットのものも多いのですが、このワークショップは、こども向けの入門編と、一般向けのこだわり編が用意されていたので、後者に参加してきました。


まずは屏風についての解説いろいろからスタート。
数え方、部分の呼び方から、古い時代の屏風の構造と後の時代の構造の話。
調べたら出てくるとはいえ、調べようと思わないとわからないあたりをまとめて解説してくれるの嬉しいです。
内容的にはこのあたりが近い感じかな。
屏風を鑑賞するための基礎知識(1) - 滋賀県立近代美術館 公式ブログ

あと古い時代の屏風の例として、正倉院のやつが紹介されておりました。
金具があってひもの類いで接続しているのだそうで。
その場ではよくわかんなかったんですが、帰ってから調べてみたらわかりやすい復元品がありますね。
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/472266



会場の後ろには、楼閣山水図屏風のレプリカがあって、「本来の鑑賞状況」に近づけた鑑賞をさせてもらいました。
e国宝 - 楼閣山水図屏風
本来は床に座る高さで見るのだという話を聞いたときには、はっとしました。
確かに、屏風の前に立った状態と、座った状態とだと目の行く高さが全然違ってくるんですよね。
屏風の前に立つと、目線と同じくらいなのは屏風の上1/3くらい。
展示室とかで多少の高さがある台に屏風が乗っかってた場合だと、屏風の真ん中くらい。
でも、座ったときに最初に目が行くのって下1/3くらいなわけで。
あと、蛍光灯を消して、屏風の手前に置いたあんどんの光で見るというのも体験させてもらいました。
(電気式とはいえ)あんどんの光はそんなに強くないので、置いたところ周辺だけぼわっと照らされた感じになって、更に金屏風なのでうっすらと反射するのは、なかなか雰囲気がありました。

そしてミニ屏風づくり。
屏風の土台部分は板を使って、そこに紙蝶番を加工して表の紙を貼って屏風にしていきます。

紙蝶番については、最初の解説にもあったし、作業手順資料にも仕組みが書いてありつつ、それを読んでも「なんのこっちゃ?」だったんです。
でも、作ってみるととてもよくわかるわけで。


こうやってどちら側にも開く状態のものをどちらかに開いた状態で紙を貼ると、可動範囲が狭くなって、実際の屏風みたいな状態になるようです。

そしてできあがったものがこちら。裏側も唐紙風のプリントを張ってあるので、後ろから見てもちゃんと屏風っぽいです。
折り目のあたりはちょっと粗いんですが、それっぽくできました。
おもち連れていけばよかったと後からちょっと思ったり。

今後同じワークショップがあるのかわかりませんが、もし開催されたならおすすめでございます。
とても楽しい体験でした。