とある歴クラ見習い審神者の備忘録

調べたこと・面白かったものと、自分が調べるときにあったら便利だったなと思うまとめを置いておく場所

「琉球の美」と「ヱヴァンゲリヲンと日本刀展」

ちょっとばかり岡崎市まで行ってまいりました。
一つ目の目的地は「琉球の美」@岡崎市美術博物館
岡崎には市の名前を関した美術館が複数あって若干ややこしいのですが、今回向かったのは山の中にある、別名「マインドスケープミュージアム」というところです。
www.city.okazaki.lg.jp
美術館へのアクセスは、東岡崎駅から一時間に一本、バスが出ています。
終点「中央総合公園」の一つ手前のバス停「美術博物館」で降りるのですが…実は今回、うっかりと乗り過ごして終点まで。バスの運転手さんに「終点だよ」と言われて慌てる事態に。
まあ、広い施設の中で二か所バス停が設定してあるような状態だったので、十分徒歩圏内だったのですが。

外観は撮ってないんですが、メインパネルの横の光の入り方からだけでもおされ感わかってもらえるかと思います
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今回の目玉の一つ、北谷菜切。
実際の拵は、この写真の数倍きらきらしていて素敵でした。
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そして刀身そのものは、ちょっと不思議な見た目…
拵よりだいぶ小さいんですよ。で、切先は砥ぎ減っているのか、かなりの鋭角。
なかごも、一部朽ちてしまっているのか、目釘穴がなかごの輪郭部分とつながりCの字状態に。

刀以外では、小箱の類の細工が、どれも素敵でした。
一番インパクトがあったのは、図録の表紙デザインの元にもなった皿。
…普通のお皿をイメージしていたんですよ。
そうしたら、両手広げたサイズの巨大皿が…w
隣に通常サイズの皿もあったんですが…。

お昼は美術館のレストランでいただきました。
前菜とメインとドリンクで1300円前後なので、地方としてはお高め(ただしお値段なりの価値はある)なんですが、ものすごく混みます。
幸いにも早めの時間に行ったのでさっと入れたんですが、途中で見たら入り口が待っている人だらけに…。
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そこからは、岡崎城に移動。
東岡崎行きのバスに乗って、「篭田公園前」で降りました。
…後から調べた感じ、もう一つ先の「康生町」まで行ってよかった感じだったのかな?
(バスの中で「ここで降りたらいけるんじゃない?」などとやっていたもので。

歩いていく途中に、うわさに聞いていた和泉屋さんを発見したので、おやつはそちらで。
御菓子司 和泉屋【公式】 (@izumiya_okazaki) | Twitter
くず餅バー、気になりつつも、ネットで買うには競争率高くてなかなか挑戦できなくて…。
冷たいけどかちこちではなく、さっぱりとした甘さでした。(レモンミルクをいただきました)
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そして「ヱヴァンゲリヲンと日本刀展」@三河武士のやかた家康館
以前にも岡崎に来ていた展示なのですが、そのころはまだ刀そこまで興味なくて見てなかったんですよね。
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全体になんというか…プロフェッショナルが真剣に・全力で遊んだ結果という印象です。
だって…頭おかしい(誉め言葉)

アスカの短刀とか、特に強烈だと思うんですよ。
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6倍単眼鏡で撮影しました。8倍だと手ブレがだいぶひどくなっちゃったので。
見てください。この胸から太ももにかけてのフィギュアっぽい見事なライン。
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私の好きなのはこれです。大切先大好き。一文字っぽい華やかな感じ大好き。
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これは誰モデルかわかんなくなっちゃったんですが、この柄の貼り分けすごいなーなどと。
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樹脂か何かなのかなーと思った拵が、ちゃんと木製だったりとか…。
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ある程度鑑賞系詳しい方と行ったところ、マゴロクソード&ビゼンオサフネがちゃんとそれっぽいなどと言って笑っておりました。
(私は実はまだ、そこまでわからないのです。ごく一部の刀工の特徴は叩き込んだけどそんな程度で。)

天守に展示されていたロンギヌスの槍は絶句ものでしたね…
先だけなら別に驚かないの…そのねじねじ、現実に作れるのね…
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そして隕鉄から鍛えたという文字を見て、某方を思い浮かべるなど…。
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刀装具や刀身彫刻が作中モチーフだったり、どこまで伝統技術なのかわからない拵&ディスプレイ台があったりして、とても興味深かったです。
エヴァをさらっとでも見たことがあって刀剣興味ある人なら行って損はないはず。
(該当する方はもう行ってそうな気もしますが)


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2019刀ネコ 刃物オフ@名古屋

刀剣ネットコミュニティ、通称刀ネコさんの刃物オフに参加してきました。
刀ネコ (@TouNeko2801) | Twitter
一言で言うと、日本刀を中心にしつつ、周辺分野まで取り扱う鑑賞オフ会です。
参加者のうち有志が持ってきてくれた品と、主催が用意してくれた品を鑑賞します。
今回は変わり種だと軍刀(登録証あり)がありましたし、先回参加したときにはナイフも出展されていました。募集要項を見ると古式銃もありらしいです。
もちろん、特に何ももっていなくても参加できます。
元年度 刀ネコ刃物オフ 名古屋 参加者募集 - 装剣金工・刀身彫刻 片山重恒 修行日記
今回は名古屋での開催ですが、元々東京と大阪で定期的に開催されています。

このオフ会、刀を手にとって見たことがない方には全力でおすすめしたいんですよ。
参加必須の初心者講座がセットになっているので、前提知識ない状態からでも安心して参加できます。
「マナー」と呼ぶと堅苦しく聞こえますが、「鑑賞対象を損ねない」「自分や人を損ねない」ための、交通ルールと同じようなものです。
この会での講座では、なぜそうすべきなのか、なぜやってはいけないのかを理由付きで分かりやすく教えてもらえます。
そして実際に持つ前には、模擬刀での練習タイムもあります。

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週刊日本刀1号をおすすめする

デアゴスティーニ分冊百科 週刊日本刀の第一号を買いました。

専門書と比べたら粗いです。でもこの本が競合するのは、これまで粗製本が乱造されてきた刀剣読み物系統かと思います。
それと比べたらまだ信頼度は高くて、刃文を浮かび上がらせた刀の精細な写真が収録されている。
今後も同程度のクオリティを保ってくれるのであれば、充分な価値だと思います。

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徳美「山姥切≠本作長義!?」参加レポ

徳川美術館の講演イベント 「山姥切≠本作長義!?~徳川美術館が守り、伝えるもの~」5/3の部に参加してきました。
今回、大好評につき第二弾が開催されるため、5/11日まではネタバレ控えてねの告知がありました。
ということで今回の記事は予約投稿なんですが、うまくいくかな…?
(うっかり失敗してたらすぐ下げますのでご勘弁…)

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徳川美術館「徳川将軍ゆかりの名刀」二回目

さっそく二回目行ってきました。「とくびぐみそろいぶみ」
一回目の記事はこちら

えー…まず、混雑なめてました。ごめんなさい。
徳美は混雑しても、東京のほうの展示ほどすごいことにはならないとか思って、ツイッターでもそう呟いてたんですが、そんなことなかった。
21日の午前中、東京で行われるような人気展示並の混雑でした。
(地元民からすると恐ろしい混雑なのですが、都会のほうの混雑に慣れている方にはそこまでではないと思います。)

ただ、ものすごい混雑ぶりの中でも、スタッフの方々は可能な範囲でいろんなポイント改善してくださっているので、皆さまお行儀よくしましょうね。
また来てほしい客層だと思ってもらえれば、次につながりますから。
(一切文句をつけるなというわけではないですよ。もし万が一苦情を申し立てないといけないようなことがあれば、理性的に整然と行ってくださいませ。)
ご意見系は、売店奥に、アンケート箱ならぬ目安箱が設置してあります。
ここがよかったとか、こんな方向の展示が見たいとか、応援とか入れてきたらよいかと思います。

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徳川美術館「徳川将軍ゆかりの名刀」初日速報

とくびぐみそろいぶみ 行ってまいりました。
将軍家ゆかりの名刀と言うけれど、徳美さん持ってるいい刀ほとんど該当するんじゃないかな、どれ出すんだろうと思っていたんですが…なんと全部。
所蔵する刀剣約500点のうち、100点強を今回の企画で展示するという、ものすごい内容です。(厳密な数は覚えてないです)
さらに刀装具やら折紙やらもやまほど…
見ごたえものすごいですよ!

そして今回、皆が待ち望んだ音声ガイドが…
天下人の城展のときに、展示がちょこちょこ変わるから厳しいというような話も聞いたんですけど、とうとう可能になったのかと思うと感無量です。
というかとくびさん、ミーハーな広報避けたいにしても、せめてガイドの存在だけでも事前に知らせてくれてもいいと思うの。時間配分変わってくる可能性あるでしょう!
ガイドの声は、とうらぶで物吉貞宗のCVをされている小野賢章さんです。

なお、朝のおそろしい状態については私も目にしていますが、13時すぎに行ったものとしては長義列と音声ガイドと喫茶の売り切れ以外、徳美企画展としては通常程度人気の混雑度であったことをご報告させていただきます。
(大体、週末のトーハク常設とニアリーかと思います)
噂に聞く午前の混雑、今日は初日だったのに加えて、午後から刀剣講座があったから、講座参加ついでに展示を見るために早くから来た人も多かったんじゃないかな?

午後時点ではチケット購入待機列なかったですが、朝一で入るつもりの方は事前にチケット用意していったほうがスムーズかと思います。
コンビニ等で購入可能。ローソンチケットは手数料かからなさそうです。
前売券情報 | ご利用について | 名古屋・徳川美術館

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本作長義と「山姥切長義」の呼び方と山姥切国広の模作元と見ることについて

「山姥切長義」の呼び方は、ゲームが唐突に出してきたものではありません。
主に昭和期において刀剣研究家が「山姥切長義」の呼称を用いており、その対象は間違いなく本作長義です。
ただし、徳川美術館では所蔵している折紙と蔵帳(江戸時代の所蔵目録)を元にその呼び方を否定しています。
ゲームでの実装以来、ちょこちょこ混乱している方を見かけるのでさっくりとまとめてみました。

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